2023 0820

 朝、友人からの連絡で予定を一ヶ月間違えていたことを知った。既に洗濯機を回していたし鶏の世話、朝食、身支度もあったから直ぐには出発できず13時前に国立国際美術館に到着した。入館し、エスカレーターで降りた先に「受け付け終了しました」の赤字が見えた。はじめ自分の目を疑って、近づいて見た。やっぱり満員で受付は終了していた。受付の人はモニターでご覧になれますよと教えてくれた。生で村上隆を見てみたかった僕としては興ざめになると思い辞めておいた。14時前に友人(以下Y)と落ち合った。僕は汗だくだ。日中、空調の効いたオフィスでキーボードを叩いて夕方に退社するときしか外にでないから当然だ。対してYは「今日はマシちゃう?」と言った。営業でバイクを走らせている彼からすれば今日は「マシな日」なんだなと思った。Yの「香水見にいかへん?」で自分がAesopに行きたかったことを思いだした。何を買うか、どういう商品があるかも決めずに行ったから陳列された商品を前にして見るとも無く見ていた。店員が話しかけてくれるのを待って。どういう訳か店員さんが来てくれた。どういう商品を探しているか決めていなくて店員さんを困らせたと思う。よく行く散髪屋で包まれる心地良い芳香の正体がAesopの商品でそれが欲しいというだけで、それがシャンプーなのかシェービングの時の泡なのか分かっていなかった。店員さんは「散髪屋さんのシャンプーは匂いとか自分で決められるんですか?」という質問が僕の探している商品を見つけるための聞いてくれた質問だと分からず、的を射ない返答をしたことが恥ずかしかった。話がズレていることだけが分かる瞬間だった。お洒落になりたいと思って服屋に行ってもズボンなのかシャツなのかは買う本人が決めないといけない。それと同じ。良い匂いに包まれたいなら、それがどんな匂いの身体の何処に使う商品なのか分かっていないといけない。何かの拍子に「シェービングのやつ」を試したいと思ってそう伝えると商品を出してくれた。あの散髪屋の良い匂いがした。この商品だった。普段から自分の良いなと思った出来事は覚えて置いて、それが今回のように具体的な商品なら何が欲しいか分かっておかないといけないなと思った。後は整理券を配るようなイベントは早めにいかないといけない。というか、そもそも予定は把握しておかないといけない。Aesopの後は、nose shopという香水店に行った。店員の背中に「鼻道」と書かれていた。その後、遅めの夕食を九条のスリランカ料理屋でとった。京セラドームの近くで、試合観戦を控えているであろう人達を見て話題は自然と野球の話になった。職場の人が、電話口で相手にローマ字のTとGを伝えるが為に、タイガースのTとジャイアンツのGと言っていたことを話した。それに対してYは、4番を「よんばん」でなく「よばん」と言う同級生がいたと教えてくれた。料理は美味しいが辛かった。店員におすすめだと言われ頼んだジンジャーエールには缶の側面に「beer」と綴られていて飲むとアルコールの雰囲気も微かに感じる。アルコールに耐性のない僕の顔が赤らむことは無かったから、アルコールは入っていないことにしておいた。Yも「相撲部屋は料理のことを何でも「ちゃんこ」と呼ぶから。」と言っていた。最後にドーム前千代崎駅前のコメダ珈琲に寄って少し話し、2人ともスパイスで腹を下しトイレに駆け込んだ。そこから大正まで歩いて1番線と2番線に別れた。