2023 0816

 8時半の予定が1時間遅れて、9時半に和歌山の祖父母に向けて家を出発した。母親の準備待ちがそうさせた。これ自体、最早予定の中に含まれている。父と僕はこれ対して、怒ったり正そうとしたりしない。和歌山には12時前に到着した。玄関に入ってすぐのリビングの食卓には、手巻き寿司の準備がされていた。用意をしてくれた祖母と叔母には、朝食を抜いた甲斐があったよと何度も伝えた。満腹のまま、仏間で昼寝をした。それから、起きて墓参りに行った。叔母と母と父と僕の4人で、屁泥臭い河川となぞるように墓のある寺まで歩いた。飛び交う言葉も川にいる亀、魚のことだった。「もうちょい歩いたら亀が沢山いる。」「泳いでいるのはフナじゃなくてボラ。」「小3の時に落ちたことがある。」寺に到着し、水を張ったバケツと柄杓を持って敷石の上を4人で歩いた。「さとるって言うんや。爺ちゃんのお父さん。覚」墓石に刻まれた名前を前にして新鮮な気持ちになって声が出た。曾お爺ちゃんではなく、爺ちゃんのお父さん。