鳥取から車で実家に戻った。車内には木材と金属の柵を積んでいる。これらは鶏小屋の資材である。金属の柵に絡みついた草やその根がだしている匂いだと思う。走行中の車内は青果売り場の匂いがした。草刈りのあとの清々しい香りは、植物が抵抗する時に出す酵素の香りだと聞いたことがある。それかもしれない。
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「画集制作中「瞼は夢を見る際のスクリーンなのではないか」そんなことがポッと頭に浮かんだ。人が盲目的に信じ込む「見る」「見ない」という瞼一枚を境にした行為、開閉を繰り返す薄い皮膜の裏には、光源を不要とする夢世界の映像が毎夜投影されている。」
大竹伸朗『見えない音 聴こえない絵』p.193
